驚いた。まるで原宿竹下通りである、クルマが全く通れないほどの人の波だ。
ここは大分県湯布院。駅と金鱗湖を結ぶ狭い道路が人で埋め尽くされている。
日本人はその中で本当にわずか、韓国が人出の半分以上、あとは香港、台湾か。
欧米系の人はあまり見かけない。
そしてその若さがすごい、20代が中心、30代、10代が続く。
カップル、女性のグループが目立つ。
観光バス駐車場には大型バスがズラリ、団体表示はハングル語だ。
何度も来たことがある街だが、これほど外国人の若者に占拠されているのは初めてだ。
多くの若者がソフトクリームや串焼きなどを食べながら歩いている。
ずらり並んだ店にはいたるところに行列ができているが、買う人も売る人も日本人ではなく、カニカマや馬油石鹸などどう考えてもこの地とはゆかりのないもの売る店が大半だ。
外国人がいつからか店を出し、外国人向けの商売に励む。
湯布院はどこに行ってしまったのか?
これはもう末期的。
良質な日本人客がこの町を見たら、二度と来たいとは思わないだろう。
前日行った黒川温泉が地元以外の商業進出を認めず、観光バスの侵入を禁じ、団体客を取らない方針を守っていることと対照的だった。
猥雑さにうんざり、湯布院は残念ながら変わってしまった。
湯布院を育ててきた老舗旅館のスタッフたちのため息が、印象的だった。