【西村晃の大繁盛の法則】 企業塾 - 顧客満足度No.1


西村晃の伝言板

2023-10-18

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値上げにねをあげる

総務省が発表した8月の家計調査は、1世帯(2人以上)当たりの消費支出が29万3161円となり、物価変動の影響を除く実質で前年同月を2・5%下回った。減少は6カ月連続だという。

あまりの物価高で家庭が生活防衛に走っていることは明らかだ。消費者物価の上昇はここにきて高止まり傾向と言うが、物価指数にはカウントされない生鮮品が猛暑で野菜や果物の価格が急騰、さらに魚や肉も漁船の燃料費や飼料代の値上がりなどもあり上昇している。さらに8月は帰省や行楽でクルマの利用頻度が増す時期だったが、ガソリン代の高騰が家計を直撃したはずだ。値上がり幅も問題だが購買頻度が高いこうした品目の値上がりは堪える。

政府や日銀はこうした生活者の悲鳴をどこまで深刻に受け止めているだろうか。物価上昇・インフレがまだ継続的な賃金上昇をもたらしていないので金融緩和を続ける、と日銀は言うが大企業はともかく価格転嫁が難しい中小企業の経営の実態を理解しているのか首をひねる。

円安は輸入物価をさらに上昇させ、長期にわたって国民を苦しめる。輸出で潤う大企業は賃上げできても、中小企業は取引先との関係もあり賃上げなど限界があり、庶民生活は犠牲を強いられる。

首相や大臣、日銀総裁は街のスーパーに自ら足を運びレジかごをもって売り場を歩くことこそ仕事の原点と考えるべきだ。