昭和22年(1947年)から24年(1949年)までの3年間に生まれた人はおよそ860万人、いわゆる団塊の世代である。この人たちは2025年までに75歳に到達し後期高齢者となる。これにより日本は人口減少以上に消費者人口が減少することになり経済の縮小化が進む。外国からの投資が減り円安は加速する。
コロナが、私が当初から言うように「全治5年」とするならば、まさに2025年というポストコロナ元年は、日本の衰退の始まりということになる。
そこにさらにウクライナ問題が追い打ちをかけ、世界経済は深刻な物価高と景気後退にさいなまれる。
ところで毎年敬老の日前後に発表される100歳以上の高齢者人口は過去最多の9万526人になった。このところほぼ毎年1万人以上のペースで増え続けている。
日本の100歳人口は、昭和39年(1964年)にわずか191人だった。
それがその後増え始め、2000年に初めて1万人となり、さらに10年後2010年には4万4000人となった。さらに2021年に9万人に達したということは12年で倍増したわけだ。
今後この数はどうなるのか?
団塊の世代はあと25年ほどで生存していれば100歳に達する。もともと数が多いこの世代が100歳に達したとき2050年の100歳人口の予想は60万人を突破する。
経済予測は当たらなくても、人口予測はまず外れない。
鳥取県の現在の人口にほぼ匹敵する人たちが100歳以上となる。
この人たちは在職期間およそ40年払いこんだ年金保険料で、退職後その同等期間払った以上の年金をもらうことになる。医療費や介護費など考えても国家財政の破綻は容易に想像できる。
税金を払う現役世代が極端に細り、支えてもらう高齢者が寿命をどんどん伸ばしてゆく。
現実から逃れることはできない。たとえ80代でも働ける人は働き、年収が数千万あるような高齢富裕層の寄付と年金辞退を奨励、また扶養家族であっても所得制限なく目いっぱい働きたいだけ働ける社会を作ってゆくしかない。
「人間はいまが一番若い」
生涯現役、定年後することがないなどという社会を変えてゆくしかない。