コロナが癒えて旅行者が増え、ホテル代の値上げが著しい。
講演で全国を旅するが、主催者の予算を気にしてあまり高額な宿は避けようと遠慮して予約する。
それでも一泊昨年1万円だったところが1万5千円、2万円のところは3万円という値上がり状況だ。
外国人も東京などで宿をとるのに苦労しているようだ。外国人が経営している、あるいはもぐり営業している民泊などに宿泊するケースも多いようで、東京や京都ではごく普通のマンションに大型スーツケースを転がしながらエレベーターに乗ってくる家族連れやカップルも目立つ。
またラブホテルに泊るという家族も多いという。
最近はラブホテルで女子会をするという話もテレビで報じているくらいだから、経営者も歓迎なのかもしれない。
思えばビジネスホテルもラブホテルも日本の発明品と言っても差し支えない。かつて街道筋にありカップルが入るラブホテルをモーテルと日本では呼んでいたが、欧米で言うモーテルは車利用のビジネスマンや家族連れが宿泊するようなところをモーターホテル、モーテルと呼んでおりカップル限定利用という発想はほとんどない。
日本では最近ラブホテルという言い方よりファッションホテル、ブティックホテル、レジャーホテルという呼び方が増えているそうで、遊びに行く場所として需要の多角化を図ろうという経営の意図が感じられる。
ところで、外国人が日本のビジネスホテルに宿泊すると、狭い部屋なのに機能的に作られていることに驚くという。テレビ、エアコン、冷蔵庫、ドライヤー、スリッパ、寝間着、ティッシュ、アメニティグッズから珈琲・お茶までちゃんと揃っているホテルなど欧米はもちろん東南アジアやアフリカでは考えられない。さらに最近は加湿器、除菌剤、さらには温泉大浴場完備も珍しくない。しかも掃除が行き届き、前のお客の髪の毛一本残っていない清潔さである。日系ビジネスホテルは今後海外への輸出品としてどんどん世界に出ていくはずだ。
日本に来てその品質を知った外国人たちが好んで愛用するビジネスホテルが世界に向けての輸出商品になると思う。