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「左」 左翼と言われた社会主義陣営の中国とロシアは、国家が管理しながら資本主義を取り入
れ、帝国主義的な戦略を推し進める。中国は南シナ海の海域に進出、べトナムやフィリピン、インド
ネシアなどと領有権争いをしているし、アフリカや中南米でも経済援助を背景に支配権を広げてい
る。ロシアもアフリカなどに親露政権を樹立するべく工作と援助活動を進めている。発展途上国が
親中国、親ロシアに色分けされて行く中で日本がどう資源と市場を確保してゆくか課題だ。
「右」 インフレの進行で生活苦にあえぐ国が増えて、自国第一主義を訴える右翼勢力の台頭が
著しい。トランプ政権樹立もしかり、ヨーロッパでも各国軒並み右翼勢力が台頭しネオナチズムが
政治の前面に躍り出ている。日本でも既成政治に飽き足らない人や生活苦に喘ぐ人が多くなれば
極右勢力の台頭を招いたり治安の悪化を招く心配がある。
「上」 これには二つある。一つは日銀の金利引き上げが本年どこまで進むか、大きなポイントだ。
もう一つは賃上げだ。昨年は、大企業はもちろん中小企業でも予想を上回る賃上げが行われたも
のの、その後の物価上昇で実質賃金は再びマイナスに転じた。25年春闘で継続的な賃上げが
できないと真のデフレ脱却にはならないというが、企業業績に陰りが出ていることや中小企業に賃
上げ余力があるかという問題もある。。
「下」 かれこれ3年続いた物価上昇が下げに転じるか、国民の不満も高まるなか、人件費上昇
圧力もあって物価の先行きは見通せない。国際情勢次第で原油価格、食糧価格急騰の心配もあ
る。
「内」「外」「前」「後」「左」「右」に「上」「下」と八方に目配りが欠かせない2025年、昭和100年であ
る。