日本の運命を握る「あいうえお」
難問山積の日本、コロナ・ウクライナを踏まえてどう国を立て直すのか
まず課題を「あいうえお」と整理するところから始まるのではないか。
「あ」とは「安全」
地震津波や台風大雨,火山の爆発などからいかに身を守るかに加えて他国からの攻撃に備える必要もある。列島を北極側から俯瞰してみれば、中国・ロシア・北朝鮮という覇権国家と日本海を隔てて対峙している。いかに国土と国民の安全を守るか緊急の課題である。
「い」とは「インフレ」
コロナ禍とウクライナ危機により資源や食料はじめ海外から調達する物品の
値上げが続いた。円安により購入価格も跳ね上がっている。各国とも一斉に金
利を引き上げており景気にも急ブレーキが効いている。「不況下の物価高」「世
界同時不況」が心配される。
「う」とは「海」
これには二つの意味がある。漁業資源の確保とシーレーンの維持である。
サンマやイカなど多くの魚が資源枯渇の状況にある。ピーク時の三分の一に
なってしまった日本の漁獲量はもはや限界点。魚を諦めるのか、輸入に頼るの
か、それとも増やす漁業に本腰を入れて取り組むのか、食のこれからを真剣に
考える時だ。
もう一つはシーレーンの確保である。中台紛争が現実になった時にタンカー
や貨物船の安全運航が保てるのか。貿易が寸断されれば日本の命運は尽きる
だけに「想定外」では済まされない。
「え」とは「円」
22年は一年で35円ほどの円安となった。他国との金利差による円安という見方が一般的だが日本の金利がどうなるかが一つのポイント。それと同時に長期的な円安トレンドという見方もしておく必要がある。人口減少、高齢化進展という中にあって新規投資が低迷しており、海外からの資本流入も減っている。また主力産業が世界的競争力を維持できるかも疑問符が付く。円安がさらに進んだ場合どう国の経済を立て直すかが大きな課題となる。
「お」とは「オミクロン」
4年目に入るコロナ感染。依然強力な感染が波状的に押し寄せる。
日常の生活や経済活動を保ちながらどう克服するか、まだまだ課題は多い。ポ
ストコロナの時代はコロナ以前とは違うライフスタイルが現出する。オフィ
ス需要、通勤事情、旅行形態、非接触サービスの普及が、経済にどう影響を与
えるか注意が必要だ。
以上「あいうえお」が日本の大きな課題だ。