テレビの衰退の話はよくするが、新聞の衰退はもっとひどい。
出版業界もひどいが「鬼滅の刃」などアニメが当たった一部の出版社は新入社員にボーナス300万を出すというところもあって、リクルート人気ランキ
ングに数社だけランクインする例外がある。
さて新聞の話、「月ぎめ」で新聞購読をしている購読者の実情が新聞通信調査会による「メディアに関する世論調査」から明らかになった。
これは2022年8月26日から9月13日にかけて住民基本台帳から無作為抽出法によって抽出された18歳以上の男女個人5000人に対して専門調査員による訪問調査によって行われたものだ。
新聞を月ぎめで購読している人は調査を始めた2008年度時点では調査対象数の88.6%だったが2022年度では58.3%と30.3%減少している。地域性の強い県紙・地方紙はあまり変化がないが、全国紙とブロック紙が漸減しこれが全体値を押し下げている。特に全国紙の減少ぶりは著しく、2008年度から2022年度の間に28.1%ポイントも減少している。
年齢階層別では70歳以上はさほど大きな減少はなかったが、若い年齢階層の減少が目立ち、中年層における減り方が著しい。
月ぎめでなければ駅の売店やコンビニで買っているかと言えば、近年都内でも夕刊の販売を止めたところも多い。電車の中で新聞を読んでいる人も見かけなくなった。
新聞各社は部数の落ち込みを事業の多角化で補うところが主流で、新聞販売よりも不動産収入が上回っているところも出始めている。
ニュースの第一報を新聞で知るということはもうありえなくなっているし、私自身の経験でコンビニで新聞を買おうとしてもそもそも新聞に読売とか毎日といった区別があることもよくわかっていないと思われる応対をする日本人のアルバイトも存在する。
マスコミは理解できても、ジャーナリズムという職業がもはや若い人の間では認知されていないのではないかという気がしてならない。もし今自分が学生だったら就職希望をどうしただろうかと考えてしまう。