週末東京の繁華街を取材した。
外国人などの観光客はどうか、物価高の歳末商戦における影響はどうか、
これが主な取材ポイントであった。
まず向かったのは浅草。
土曜日の午前中、近くの旅館に宿泊していると思われる修学旅行生の学生姿が目立った。
午前中は荷物を宿に置き自由散策で浅草寺を回るようだ。
変わり種の人形焼に行列ができていた。また高校生カップルが大提灯を背景にスマホでツーショット自撮りをしているのも今日的だと思った。
最も関心があった外国人観光客だが、絶対数は少ないものの確実に戻ってきていると感じた。アジア系はマスクをしているが、欧米系の人はマスクなしという人もいた。
団体と思われる外国人ツアーは一組だけ、台湾から30人ほどがガイドの持つ旗の後ろに連なっていた。本国と比べて寒いようで震えていた。
総じて人出は戻りつつある。
しかしながら東京でも最大の観光スポット浅草だが、以前のように仲見世の敷石が見えないほど人の列が続くというほどではまだない。問題は初もうでの時期に感染状況がどうなっているかが目下の最大関心事である。
地下鉄で銀座へ移動する。
人出はこちらも人ころより増えた。こちらは日本人の歳末の買い物客が中心。
外国人が買い物中に駐車して待てない観光バスが銀座通りから昭和通りを回遊して時間稼ぎしているひところの銀座名物の光景は、一台だけ発見した程度だった。
百貨店の中に入る。化粧品やブランドコーナーに群れる外国人の姿が少ないのはまだ中国人の観光客がいないせいだろうか、そういえばマツモトキヨシも閑散としていた。
またお歳暮ギフトコーナーなども密を避ける対策が徹底しており、長い行列などはなく店内も「お歳暮ウィークエンド」としては意外なほど空いていた。
お歳暮のギフト商品もチェックしたが、全体に値上がりが目立ち一つ当たりの単価が上昇していることを痛感した。個人であれば送り先を絞り込むといった生活防衛も予想される。
お歳暮も法人ギフトなどは減り、物価高もあるので知り合いに食料品などを送る「堅実ギフト」が主流になりつつあるという。忘年会やクリスマスの外食も控えめにコロナとインフレの防衛をしながら家庭でどう楽しむか、歳末の消費動向にも微妙な変化を感じた。