物価上昇が続き、給料も年金も上がらない。
生活苦は政権批判に直結するだけに、政府も補正予算で大盤振るまいの由、電気代やガス代の値上がり分を補填するという。すでに低所得世帯への給付や子育て世代への支援、またガソリン価格への補助金も長期にわたって続いている。その前にはコロナ対策給付金もあった。コロナでいえば旅行支援なども行われている。
もちろんお金をもらえる側は助かるに違いない。
ただ、いささか補助金をばらまきすぎてはいないか。
そうでなくても日本の国家財政は火の車、しかも今後生産年齢人口は激減し、税収入の伸びは見込めない国なのである。今回の補正予算も赤字国債で賄うというが、それはいったいだれが払うのか。
気になるのはイギリスのトラス政権があっという間に倒れてしまったことだ。
生活困窮対策として大幅な減税や光熱費の上限保証を打ち出したものの、無責任な放漫財政とポンド売りや国債金利上昇で市場から三下り半を突き付けられた。
日本の財政はイギリスよりももっと状況は深刻だ。
1ドル150円の円安もまさに市場が日本の将来に警鐘を鳴らしていると私には理解できる。
コロナに加えてウクライナ、そして円安の進行と戦後最悪の経済状況に直面している。
連日統一教会問題で国会は大騒ぎするが、今は未曽有の国難の時なのだ。
果たして国民が国の政治に期待しているものは何なのか、考えてみるべきではないだろうか。