【西村晃の大繁盛の法則】 企業塾 - 顧客満足度No.1


西村晃の伝言板

2025-06-14

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現場にしか事実はない。

先日新聞広告を見て海外旅行のコースが自分の空き日程に合い、行きたい国・地域だったので空席照会などのため電話をかけた。

フリーダイヤル通話が混んでいるようでしばらく待たされたが、ようやくつながった。

新聞広告にあるコース番号を聞かれ、空席もあることが確認できた。

名前と住所などをこの電話で伝えれば、あとは正式な申し込み用紙などが送られてくるだろうというのがこの時点でのお客側の予想だ。



ところが

「まず当社のプライバシーポリシーをお伝えしますので、了承頂けるかお返事ください」

「次に旅行約款を読み上げますので、一項目ずつ了解いただけるかお返事ください」

「電話でそんなことやるの?長くなるし一度聞いても分からないでしょう?」

しかし、実際にそれを読み上げだしたのだ。

「ちょっと待って、申し込みをしてからでもいい話で、やはり旅行止めるかもしれないでしょ?電話で次々に言われても頭に入らないし、そもそもこっちだって忙しいんだよ」



「そうですか、わかりました。それではお名前と電話番号,住所をおっしゃってください」

私がそれらを伝えると



「ちょっと待ってください。西村さまは横浜の住所と違います。引っ越しされた変更届を出していないんですか」



「あなたの会社が勝手に登録しただけで、私は引き続きお宅の旅行に参加し続けると言ったわけでもない。たまたま今日新聞広告見て電話しただけだ。たまたま過去にどこかに行った記録がそちらに残っていただけで、住所変更をする義務も必要もないでしょ。わかりました。もう今回の旅行申し込みません。さようなら」

こうして電話を切った。ここまで20分以上。

ばかな会社だ。

せっかく電話をくれた申し込み客を煩雑な電話応対に突き合わさせた挙句、みすみす失ったのだ。



すぐに別の旅行会社に電話、同じ地域同じ日程の旅行を仮予約した。所与時間は10分かからなかった。



過去に売れたデータはパソコンを見ればわかる。最近はそんなデータ重視で仕事をする会社が増えた。

ただ、客がなぜ買わなかったという理由は記録に残らない。

最初の旅行会社のコンピュータに西村晃という客が二度とこの会社の客にならないというデータは残らないはずだ。



現場にしか事実はない。