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西村晃の伝言板

2025-09-01

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正確に数える難しさ

最近ロシアで人口に関する統計を発表しなくなったという。また都合の悪い統計データが発表されると「故意に捻じ曲げている」などとして統計局長を解任するという大統領がいたりする。

インドは中国を抜いて人口世界一になったという発表があったが、実際に現地に行くと「カースト制よりも下の卑民層はホームレスが多く住民登録もしていない人がたくさんいる。こうした人たちの統計はない」と聞く。「14億人どころか17億は超えている」というのが実感だそうだ。

というわけで正確に国力を測り、それを周知させることは難しい。

実は1920年というから大正9年の今日8月27日、日本で最初の国勢調査の結果が発表された。これは前年10月1日に行われた調査の結果が発表されたもので、いまから105年ほど前の人口は5596万3053人だった。

明治以来日本の人口は基本的に右肩上がりだった。推定で明治元年のころ3000万人だっとされ、それから半世紀余りで倍近くになったわけだ。

その後も人口は増え続け、1964年の東京五輪のあたりで1億人を突破、2010年

の国勢調査で1億2805万人とピークをつけ、2015年には調査開始以来初めて減少に転じ、1億2711万人となった。今年7月現在1億2659万人である。



一般に人口が増える過程では人口ボーナスで経済は成長し、減少過程に入ると人口オーナスといって経済も縮小するものである。とくに日本の場合、人口縮小以上に戦後のベビーブーム世代のほぼ全員が後期高齢者となり消費市場の縮小のほうが人口縮小より先んじて直面している。

日本経済が明治以来最大の転機にさしかかっていることを我々は認識しなければならない。