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テーマ別企業紹介

テレビショッピングで活路を拓く老舗



<ヤマト屋>

ヤマト屋社長 正田 誠

生放送の緊張に包まれるテレビスタジオ。
照明に照らされながら軽妙にカメラに向かって語りかけるのは正田誠さん。
婦人バッグメーカー「ヤマト屋」の社長だ。
自ら数多くのテレビショッピングに出演、自社のバッグをまたたくまに売り切ってしまう。
一回の出演でなんと1万個も売ったこともあるという凄腕である。

お客さんのほとんどは「GS世代」のご婦人たちだ。
「みなさんバッグを持っていないという方たちではありません。
どうしてもバッグを買わなければと思い詰めてテレビをみているわけでもありません。
だから具体的に特徴をご説明するのはもちろん、旅などでこのバッグを持って出かけるとこんなに便利で楽しいとストーリーを提案しようと心がけています」
正田さんは「秘術の基本」をこう説明する。

「奥様、旅行に行かれた時、このポケットの多いバッグはとても重宝、そして軽いうえに他の荷物が増えたら、ほら背負うこともできる構造です。
寒くなったらここにレインコート入れておけばすぐ取り出せます」
正田さんのリズミカルな説明を聞いていると、買う気のなかった人まで気が付いたら電話注文をしてしまうようだ。
魔法のトークといっていい。

ヤマト屋の婦人向けバッグ


「目の前にお客様がいれば反応がわかるからラクですが、テレビは難しい。
いかに日頃店頭でお客様と会話してきたかという蓄積がテレビショッピングの成否を分けます」
と正田さん。

テレビショッピング で好調なうれゆき

「ヤマト屋」は創業明治25年、誠さんで4代目だ。
以前は浅草仲見世で直営の店では小物類を販売していたこともあったが、その後は百貨店のバッグ売り場や通信販売などを行ってきた。
その「ヤマト屋」が「テレビショッピング」に進出したのは9年前。
もともと大手文具店に勤務していたころから、正田さんは人前でのプレゼンテーションには秀でていた。
家庭で年賀状などに使う簡易印刷機の店頭販売で全国一に輝いたこともあった。

「テレビショッピングやカタログ販売は、現物を手に取って選ぶわけではありませんから他と違う特徴がはっきりないとだめです。
ある意味店頭よりも難しいのです。
また紹介した商品以外は全く売れないという販売手法ですからここだけに頼りすぎる販売は危険です。
百貨店などの店頭販売とクルマの両輪でやっていかなければ危険です」
と正田さんは成功の中の不安も吐露した。

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