「西村晃のマーケティングの達人 大繁盛の法則」企業経営・売上アップのヒントを提供

テーマ別企業紹介

ペット&グリーンの強味を活かす



<ヨネヤマプランテイション>

斎藤 由紀子店長

日曜日、横浜市郊外にあるショッピングセンター「トレッサ横浜」は家族連れで大賑わい。
中でも人気の店に「ペットエコ」がある。
「マンションでも飼えるチワワやプードルなどの小型犬の人気が圧倒的です。
路面店では中型犬や大型犬も売れますが、ショッピングセンターの店舗ではカワイイと小型犬を衝動買いする方が多いのが特徴です。
さらに動物をモチーフにした小物、アクセサリーといったものまで売れる傾向にあるんです」
斎藤由紀子店長はこう語る。

確かに店内にはペットが必要とするものだけではなく、イヌのぬいぐるみまで置いてある。
華やかに店内を彩るのは、イヌたちの洋服や帽子などの豊富な商品群だ。
「ショッピングセンターのステージイベントでペットのファッションショーをやると大変な集客です。
モデルのペットは公募しますが、すぐに埋まる盛況です」
(斎藤さん)

ペット店で売れるぬいぐるみ
イヌのファッションショーは人気行事

お洒落なファッションが人気

いかに、ペットが家族の一員なのかがよくわかる。
家族の一員と言えば、東日本大震災でこの「ペットエコ」を展開する「ヨネヤマプランテイション」ではそのことを社員一同再認識した。
というのも、横浜に本社がある同社は宮城県内でも当時5軒の店を展開していた。
「避難所にペットと一緒に避難したというお客様がずいぶんいらっしゃいました。
人間と同じフロアで周囲に迷惑をかけずにペットも生活させるので苦労したというお話もたくさん伺いました。
ペット用避難用品を備蓄しておこうという動きもその後大きくなっています」
(斉藤さん)

トレッサ横浜の店でも店頭にイヌ用の防災用具が陳列されていた。
業界の調査でペットを飼っている人で最も多いのは50代で、60代がそれに続くという。
子育てが一段落したあと今度はペットと一緒に暮らす生活を考える人が多い。
実は「ヨネヤマプランテイション」は園芸店も展開しており、この「トレッサ横浜」でも花や植木を売る店も持っている。

店頭に並ぶ防災グッズ
トレッサ横浜では園芸店も経営する


米山 由男 社長

「ヨネヤマプランテイション」は横浜市の第三京浜港北インターチェンジ近くに本社がある。
もともと米山家は、このあたりの農家だった。
「私の父が戦後コメや野菜に加えて花つくりを始めました。
観葉植物が将来伸びそうだと生産を始め、卸販売や企業向けの植木のリースや造園事業などへと展開してゆきました」
こう語るのは米山由男社長だ。

横浜市にある本店


横浜は進駐軍の需要もあったしその後宅地造成が進み、造園や花壇向け小売業などの需要も増えてゆく。
「昭和45年に会社組織にし、次の戦略を考えようと欧米の視察に出かけました。
もっとも参考にしたのがドイツのガーデンセンターで、そこで園芸とペットの併売という業態に出会いました」
(米山社長)

住宅建設ラッシュで園芸造園需要も増加した

この視察でヒントを得て、ペットを取り扱うようになったのは30年ほど前だが、会社全体に占める売り上げではいまではペット分野が65%と半分以上を占める。
「ヨネヤマプランテイションのよう」に 園芸、造園、植木リースなどと合わせて同時にペットまで扱っている企業は日本では多くないし、地域産業だから多店舗展開という発想もあまりないようだ。
同社は現在東京、神奈川と宮城県にペットの店を15店、園芸店を5店経営する。

「トレッサ横浜の店に隣接して家庭菜園施設もあります。
都会のマンション暮らしであっても自然と触れ合いたいという願望を多くの人が持っています。
植物を育てたり、ペットを飼育することは手間がかかることも多いですが、そこに自分の癒しの時間と空間を見出したいという方にこのビジネスは支えられています」
(米山社長)

トレッサ横浜では菜園を作りたい人も募る

農業が「楽しさ提案産業」になれば道は開ける。
「ヨネヤマプランテイション」の経営を支えているのは、都会に暮らしながらもそうしたものを求める「GS世代」を中心とした人たちであることを痛感する。

オフィシャルサイトはこちら