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テーマ別企業紹介

リラグゼーションという新規事業を創出



<ボディワーク>

昨年岡山駅前に開業した「イオン岡山ショッピングセンター」は小売業界で大きな話題となっている。
延べ床面積25万平米、百貨店の高島屋を含む400店の出店、放送局スタジオやホールまで備えた「巨大な街」が、郊外ではなく駅前に登場した。
ここに出店しているのがボディケア、リラクゼーション最大手の「ラフィネ」。
OLや主婦を中心に開業以来予約で埋まっている。

イオン岡山の中に出した新店

「地方都市では人が集まるところが限られています。
ショッピングセンターか駅、空港と出店エリアは限定されます」
「ラフィネ」を全国に500店あまり展開するボディワークの清水秀文社長はこう話す。

同社はショッピングセンターを中心に「ラフィネ」を展開するほか、全国200か所の温浴施設内でリラクゼーションを行う「リバース東京」もグループ会社にもち車の両輪と位置付ける。
「ラフィネは看板も全国統一して知名度も上がってきましたが、温浴施設内の店舗は、施設により屋号が異なり同一経営であるとは知られていないと思います」
(清水さん)
「ラフィネ」は7〜8割が女性客、それも比較的若い層なのに比べ「リバース東京」の方は「GS世代」が中心、顧客の比率も男女半々くらいと差が出る。


西牧 佑子さん

茨城県那珂市にある「なか健康センター」。
ここでボディケアとエステコーナーを営業しているのが「リバース東京」だ。
地方の温浴施設では中高年のなじみ客が中心だ。
「セラピストは研修で技術と共にいかにお客様の話し相手になって差しあげるかも学びます」
エリアマネージャーの西牧佑子さんはこう語る。
「リラクゼーションは治療行為ではなく、あくまでもストレス解消、心身ともにリラックスしていただくのが目的です。
だからこそ心の中にしまってあるつらいことも話したくなるような聴き手になれるかが大切です」
(西牧さん)

西牧さん自身、福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」内の店舗で自らセラピストとして接客していた。
現在はそのいわきもふくめ福島県と茨城県の5店舗を担当するマネージャ―として駆け回る。
「震災で傷ついた方が悩みを一時忘れようと来店されるケースもあります。
震災による影響でセラピストを思うように集められないといった課題もこの地では多いですが、地元のみなさんのストレスを改善するのにお役にたてればと思います」

心身のストレス解消がリラクゼーションの目的

このように全国のショッピングセンターや温浴施設にあわせると700店あまりを展開している「ボディワークグループ」も、25年前までは東京練馬区でたった一軒だけのエステテックサロンだった。
「高校を出て何をしていいかわからず情報誌を頼りに将来マッサージ師にでもなろうかと門をたたきました」
全国200か所の温浴施設にリラクゼーション店を展開する「リバース東京」の渡邉真一社長は当時を振りかえる。
これが現「ボディワーク」の清水秀文社長との出会いだ。
渡邉さんは清水さんの店で電話番をしながらリラクゼーションボディケアを清水さんから習う。
転機は90年、会津若松市の温浴施設内のエステ店が閉店するのであとを請け負ってほしいという依頼が入る。

「リバース東京」の渡邉社長

「通常の旅館はあんまやはりきゅうといった治療院が提携していて新規参入は難しかったのです。
当時健康ランドブームで全国に次々に温浴施設ができていました。
リラクゼーションというストレス解消を目的にした店舗展開には追い風となりました」
(渡邉さん)

そこから分業が始まる。
師匠の清水さんはやはり当時次々に数を増やしていたショッピングセンターを中心に「ラフィネ」を出店、およそ15年、「ラフィネ」は500店舗に達した。

初めて健康ランド内に出店した会津の施設
健康センターは温泉と違い当時はライバルが少なかった

「ラフィネは女性が安心して入れる店つくりに力を入れています。
床や壁の内装を南仏のプロバンス風にこだわり、ラベンダーを中心に配合した香りで店内を満たし、施術後に召し上がっていただくハーブティも厳選した6種類の中から選んでいただくなど雰囲気つくりを心掛けています。
同業他社と比べても女性客比率が高いのはこうした店つくりへの支持と受け止めています」とボディワークの清水社長が言えば、
「温浴施設内に展開するうちの方は入浴して、ビールを飲んでからなどと自分でスケジュールを組んで予約してくださるお客様が多いのが特徴です。
ぶらり立ち寄るお客様が多いラフィネと比べると、施術時間も長めでリピーターが多く「GS世代」比率が高いことも意識した店つくりが求められます」
と「リバース東京」の渡邉社長も応じる。

客層に合わせた異なる業態の切磋琢磨が続く。

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