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行列のできるラーメン店から、お好み焼きに焼き肉、焼き鳥の店などさまざまなタイプの飲食店を集中立地

もともと8席の店からスタートした「エイト」
いまや庶民的な店からフランス料理、ハウスウエディングまでさまざまな食の提案を行う企業に躍進した。
横浜を中心に、横須賀線沿線を深耕、とくに東戸塚駅周辺には7店を展開する。
外食産業の経営が難しい時代に、成功の秘訣とは何かを取材した。

株式会社エイト

「うちの会社の原点は、母が横浜の戸塚で開いていた小さなスナックなんです。席数わずか8席。あの時の初心をいつまでも忘れないようにと、会社名を『エイト』にしました」
こう語るのは、いまやラーメン店にお好み焼き、焼き肉店からフランス料理店、ハウスウエディングまで22店舗を経営する「エイト」の社長、近藤一美さんだ。
お母さんの近藤眞子さんは、東海道の宿場町で、日立製作所の工場が立ち並び、すでに街としての形ができていた戸塚よりも、一つ隣に新しくできた駅の東戸塚の将来性に注目、この駅周辺にラーメン店、お好み焼き、カラオケボックス、焼き鳥店などをドミナント出店する決断をした。
現在も東戸塚駅周辺だけで7店を集中立地している。
これが当たり、東戸塚駅の乗降客の伸びに応じて売上げも急増、ここを起点に「エイト」は次第にエリアを拡大してゆく。

「業態はさまざまですが、それぞれのお店には独自のこだわりがあり、それを磨いてきました」と一美さんは言う。
「たとえばラーメン店は、『横浜家系』といわれる系統に入りますが、他の店とはスープの仕込みが違います。一般にラーメン店では、何日も豚骨を煮込むやりかたで、それを売りものにしているところも多いのですが、うちは、お客さんからの注文が入るたびにスープを作り足す方法を取っています。これにより比較的あっさりした味が実現します」
厨房を見学していると、担当者が大きな釜の中に、ボートのオールのような木製の板を入れて力いっぱいまぜている。
「樫の木で作った特性の板です。あれで豚骨を砕きながらスープを混ぜるんです。あの板を『樹(いつき)』と呼んでいます。いわれは五木ひろしさんが歌うとき両手に力をこめて腕をふりながらこぶしをきかせますが、あの動作に操り方が似ているからスタッフが『樹(いつき)』と名付けました」
と、その意外なネーミングを一美さんはほほ笑みながら、説明してくれた。
他にも焼き鳥店でいえば、串に肉を刺す指し方一つにまでこだわりがあるという。

「アルバイトにやらせるのではなく、職人が一本一本真剣勝負で串にさしていきます。肉に均等に火があたるようにしなければ焼き具合に差がでてしまうからです。もんじゃ焼きの店では、スタッフによって焼き方に違いが出ないように研修を繰り返していますし、焼き肉店ではオリジナルのキムチ漬けの味のかげんにプロの技があります」
一美社長は、東戸塚で固めた商売の基礎を次第に広げて行こうと考えている。
「私が強いリーダーシップを発揮するような会社ではなく、社員やスタッフが率先してアイデアや改善提案を出してゆく体制にしています。そんなやる気を引き出してゆくためにも会社は大きくしていかなければなりません。東戸塚から主に横須賀線沿線に店舗網を広げて、次第に東京、関東圏と商圏を広げていかれるように努力したいと思います」
庶民の日常食に、ラーメン、焼き鳥、お好み焼きなど選択肢を提供してゆく手法は景気に大きく左右されない手堅さがある。
若いスタッフ中心の会社だが、まさにその年齢層は顧客層とも重なり、庶民感覚をビジネスに取り入れることは時代の流れからはずれないためにも大切なことだろう。
社長以下、みずみずしい感性を失わない限りまだまだ成長の余地がありそうだ。

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