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ナニワのアイデアを塗りまっせ、新しい塗料ニーズを提案!「株式会社 阪上商店」

家電産業の町、大阪で家電製品向けの塗料を扱ってきた「阪上商店」だが、空洞化で国内家電製造が落ち込めば影響を受けざるを得ない。
そのため付加価値塗料を開発したり新たな販路の拡大を模索したりとさまざまな工夫を凝らしている。

阪上商店

「当社の新商品、『入試対策塗料』に『浮気心塗料』はいかがですか」 大阪門真市にある「阪上商店」の社長、阪上博通さんは、人懐っこい笑顔でこう語りかける。
ここは全国に知られる電化製品製造の地だ。
「阪上商店」はこの地に集積する家電各社に、製品に塗る塗料を卸す問屋として事業を営んできた。
「いやあ、景気はあきませんわ。不況というより家電メーカーさんが生産拠点をアジアに移してしまったんで、この街の孫請け、ひ孫請けの商売が軒並み立ち行かなくなってしもうたんですわ。街のなか至る所シャッターがしまったまんま。これから、どないなるんやろって、みんな不安な表情ですわ」

「阪上商店」の塗料も、家電メーカー向けの出荷はこのところ減少傾向が続く。
量産用の塗料の需要は減り、実験試作段階のモデルに使う製品に塗る塗料であったり、多品種少量の注文が増えてきた。
「どこのメーカーさんも国内生産で何をすればよいのかを考えており、それにどう係わっていけるのか? 単なる意匠塗料だけでなく機能と云う付加価値をどこに、どのように提供していくのか?単なる物販ではなく、開発から現場までを一貫してフォローすることが出来るトータルアドバイザーとしてお客様と係わっていかなあかんとおもっております」と阪上さんは語る。

ところで試作品を預かるということは、難しい面も多い。
「無茶苦茶神経使います。どこのメーカーさんもまだ世の中に出してない秘密の商品ですから、産業スパイが侵入したらたいへんですわ」
だから「試作現場」はふだんからシャッターを下ろし、看板も出さず、そとからは何屋かわからないようにしているという。またシンナーなども扱う商売だけにその面からも盗難には気を使う。

長年安定した収め先であった家電業界の現状を考えると、他社にはないまったく新しい商品開発をしたり、違う業界への開拓も必要になってくる。
「お客様のご要望は多種多様です。携帯電話などでは、塗ってあっても塗ってないように見える、必要なときにだけ色が出るといった塗料の提案が求められます。そこで開発したのが名付けて『浮気心塗料』というわけです。またお盆に塗っても茶碗などが滑らないという塗料も開発しました。滑らないから『入試対策塗料』と名付けました。このお盆で受験勉強するお子さんにお茶を出したら合格間違いなしです。それから『離婚回避塗料』も思いつきました。これは帰りが遅くなって女房がカンカン!これは引っ掻き傷ぐらいなら傷がついても復元できる塗料というわけです。旦那連の心の傷もこの塗料のように傷が癒えれば離婚も回避できるかな?と思いますが・・・」
ユーモアたっぷりに、ビジネスの付加価値提案を説明する阪上さん。
逆風に肩をすぼめるだけでなく、知恵を出して立ち向かおうとする「ナニワ商人のしたたかさ」を感じた。

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