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小商圏戦略で、堅実経営「メガネのヨネザワ」

熊本から九州一円にメガネ店を展開する「ヨネザワ」は、低価格競争で熾烈な戦いがつづくこの業界にあって比較的堅実な経営をしていることで知られる。
その裏には、徹底した小商圏主義という戦略がある。

ヨネザワ

昭和49年。前年の第一次オイルショック後の不況の傷がまだ癒えない中で、九州熊本に一軒の小さなメガネ店が開業した。
熊本市の中心部からはやや外れた場所の立地だったが、経営者の米澤房朝さんには成功への確固たる自信があった。
「開業するまで熊本市内のメガネ店に勤めていましたが、その時から店を出すなら県庁の近くと決めていました。 街の中心か否かではなく、たまたま県庁が中心部になかっただけで、県庁が近くにあることだけが立地基準だったわけです」
米澤さんによれば、県庁に勤務する、書類などを日常的に読み目を使う仕事をしている2000人こそ地方都市熊本における最大顧客ということになる。
実際これは当たり、いまでもヨネザワ本店の顧客比率に占める県庁関係者は相当高いという。

この2000人という数字はその後のヨネザワの店舗展開にも重要な意味をもつ。
「うちは繁華街の出店よりもむしろ山間部など人口過疎地での出店を積極的に行ってきました。 まず新しい地域に出店を考えると、近隣にある当社の店舗の顧客名簿にその地域居住者がどのくらいいるか抽出します。 さらに店舗のない過疎地を巡回している移動検眼車の利用者名簿、あるいは従業員の知り合いなども加えて2000人の名簿が集まれば出店のゴーサインを出すことになります」
店舗開発担当の村田静哉さんは出店戦略をこう説明する。
「大切なことはその地域の人達といかに深い人間関係を築けるかということです。 都心型店はいくらたくさんの人が集まる場所でも、お客さんと人間関係をつくれないからうちの店には向かないのです」と米澤社長が付け加えた。

こういう出店方針のもとに九州と山口に限定した立地戦略でおよそ160店を展開するヨネザワは固定客に支えられ、メガネ業界に押し寄せる低価格商品を看板にした大手チェーンの激しい攻勢とは一線を画している。
「アルバイト的な販売員が、店頭で30分程度で調整して手渡しするような店ではなく、うちは正社員が検眼から顧客に合った商品紹介を、時間をかけて行った上、レンズメーカーに依頼してフレームに合わせてレンズを調整してもらうことを原則にしているので一週間から10日かかります」
本店店長の米澤健一さんはこう説明する。
「もちろんできる限り合理的な価格は追求するものの、ただ安さだけではなく専門店の品質へのこだわりが顧客の安心感を生み、リピーターにつながる、というのが当社の考え方です」

2000人の固定ファンがいれば、不況でもおおきな落ち込みはない。
価格競争の激しい戦いとは一線を画す米澤の強さがここにある。

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