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非破壊検査、時代のニーズここにあり!「計測検査」とは何をする会社か?

化学プラントなど、中を分解できない建造物を外から検査する会社が「計測検査」だ。
トンネル、高速道路など建設から長い時間を経た構造物が果たして耐久力があるかを調べるニーズは無限にある。
老朽化が目立つ構造物に、最新技術で挑む。

計測検査

「うちはいまお蔭さまで順調に業績を伸ばしています」
福岡県北九州市にある「計測検査」の坂本敏弘社長はこう語って微笑んだ。
「計測検査」と言われただけでは何の会社なのかよくわからないという人も多いに違いない。
「もともとは化学プラントなどの設備を点検・検査することからスタートしました。操業中のプラント機械を分解したり壊したりせず検査することから業界の専門用語で非破壊検査と呼んでいます」
検査する領域は幅広い。
機械本体はもちろんのこと配管やボイラーなど多岐にわたる。
「最近は工場だけではなく需要が幅広くなってきました。鉄道のトンネルといった公共施設にも及んでいます」と坂本社長は言う。
そういえば新幹線のトンネルの内壁で崩落事故が相次いだことを思い出す。
「ああいう事故が報じられる度に問い合わせや依頼が増えるんです。非破壊検査は技術者が足りないために急に対応できる業者が増えるという業界ではないので、私の会社は大忙しというわけなのです」

日本はこれまで新幹線や高速道路を建設するのに大盤振る舞いで予算を注ぎ込んできたが、今後はそんな夢のような時代はまず来ないだろう。当然老朽化してゆくトンネルや橋が増えてゆき、その維持・管理は大きな問題になるはずだ。
数年前アメリカミネソタ州で川にかかる道路橋が崩落し、クルマが次々に落ちてゆく映像が世界に配信されたのは記憶に新しい。
また日本は地震が多い国だけに耐震強度が年月を経てどう変化してよくかにも注意を払わねばならない。
そう考えてゆくと非破壊検査ビジネスの仕事はますます増えるに違いない。

この会社の場合、自分の技術をまずしっかりと確立した上で、世の中のニーズをつかんで少しずつ対象領域を広げてきたことが特徴だ。
新しい顧客はまったくこれまでとは異なる業種だから、こちらから宣伝広告をしてつかんだ顧客というわけではない。
インターネットの時代は、まったく異なる業種の人たちが、どこかであなたの会社を見ているかもしれないわけだ。
事実「計測検査」も九州だけでなく関東などから突然仕事依頼の電話がかかってきて驚くことも珍しくないという。
計測検査は、このほど車両で走行しながらスキャニングし、高精度なデジタル画像を取得する「モービルイメージングテクノロジシステム(Mobile Imaging technology System:以下MIS)」と、相対精度1mm以内の高精度な3次元空間位置データを取得できる三菱電機社製のモービルマッピングシステム(Mobile Mapping System:以下MMS)を融合させたエムアイエムエム:「MIMM」愛称「ミーム」を開発した。
「崩落を未然に防ぐためには、精度の高いデジタルデータをスピーディーにまた低コストで集めるシステム開発が求められていました。このたび弊社で開発した新技術は、精度の高さはもちろんのこと、短時間に素早くデータ収集ができるものとして、非破壊検査に大きな革新をもたらすものと自負しています」
坂本社長はこう語る。

専門性の高い領域で、部外者にはとかく遠い世界に感じられる世界だが、膨大な潜在ニーズがありそうだということはだれにも分かるビジネスである。
「理科」はもちろんだが、「社会科」を身につければ、さらに飛躍的にビジネスを拡大する可能性があるはずだ。

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