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旅館との付き合いから空弁ビジネスへ飛んでる発想の「加賀守岡屋」

加賀温泉郷の旅館向けクリーニング業がなぜか羽田空港で空弁を売る会社に変身した究極の「プラットフォームビジネス」に閉塞市場打破のヒントがある!

加賀守岡屋

羽田空港のロビー売店でおおぶりの油揚げにちらし寿司を入れた「守岡さんちのいなり寿司」という「空弁」が売られている。

石川県加賀市にある「加賀守岡屋」が生産しており、最近は航空会社のカタログ販売などでも人気を集めている。

ところで、加賀といえば日本有数の温泉地帯。旅館などに出入りして浴衣やシーツを洗うリネンサプライという仕事があることはご存知だと思うが、この地で最大手の「北陸リネンサプライ」という会社と、先に紹介した「加賀守岡屋」が実は同じグループの会社だと知っている人は少ないはずだ。
もともとスタートは「北陸リネンサプライ」だ。旅館やホテルに浴衣やシーツを貸し付け、洗濯して配達する。
出入りをしているうちに旅館は宿泊客向けのご飯を炊く手間がたいへんだという話を聞き付けた。朝食用のご飯のために夜明け前から厨房スタッフが出勤するのでは人のやり繰りもつかない。
「北陸リネンサプライ」では加賀温泉郷や金沢市内のホテルにご飯を炊いて届けるビジネスを思い付いた。リネンサプライで人脈はできていたから営業は比較的簡単にすすみ、たちまち旅館が隣から隣へと顧客になっていった。
つまり温泉客の側から見れば泊まる旅館は違っても、食べるごはんは実は「同じ釜のめし」である可能性が高いというわけだ。

このアイデアで順調に業績を伸ばしてきた「北陸リネンサプライ」だったが、バブルが崩壊したあたりから旅館の泊まり客が減少して売上に陰りが見えてきた。
せっかく導入した米飯設備をどう活かしてゆくか、給食事業や釜めし宅配業などいろいろ模索する中で、やはり地元加賀の味を全国に発信し少しでも観光ピーアールに役立つビジネスをしたいと考えるようになる。試行錯誤を経て、霊峰白山の麓で生産される堅豆腐メーカーに作ってもらった厚い揚げを焼き、中に加賀野菜のレンコンや里芋を使った五目飯を入れた焼きいなりが出来上がった。

羽田空港の「空弁」を皮切りに小松空港や金沢駅でも販売が始まった。
また冷凍加工もできるようになり最近は通信販売やスーパーでの扱いも拡大中だ。
「いなり寿司におかずを添えて金沢駅の名物駅弁にするのがまず第一目標。北陸新幹線に乗って知名度が上がればやがて東京のスーパーでも手にとって頂けるのではと期待しています」
と社長の守岡伸浩さんは夢を語る。
加賀温泉郷の意外な会社から生まれた「守岡さんちのいなり寿司」。

ただ温泉の宿泊者が増えるのを待つだけでなく積極的に仕掛ける戦略で拡大を狙っている。

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