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<アイティーインペル>

田中社長

何が幸いするかわからない。
毎朝始業前に社員で行なう会社前の道路清掃が、新規ビジネスにつながりそうなのだ。

「当社の前を通勤する佐賀県地域産業支援センターの職員の方が、お宅の様な実直そうな会社に開発をお願いしたい、とお声がけをいただきました」

こう語るのは佐賀市にあるコンピューターソフトウエア開発の「アイティーインペル」、田中政史社長だ。

「病院や老人施設で徘徊するお年寄りを検知し、ナースセンターに通報するシステムを開発できないかという依頼でした」
(田中さん)

朝の掃除が新ビジネスにつながった


現在はベッドの上にセンサーマットを敷き、お年寄りの動きを感知するというものが一般的だが、寝返りを打っただけでも反応してしまうなど誤作動が多く看護師、介護士の負担軽減にはつながらないという問題点があったという。

現在は検知マットをベッドに敷いている

それに対してアイティーインペルでは、人感センサーを使いお年寄りの頭の部分を追従し、さらに行動範囲をプログラミングしてベッドエリアから出る可能性を察知、ナースコールへ信号を送るシステムを開発した。

「大企業が持つ特許を活用、中小企業の開発を支援する『知財ビジネスマッチング事業』として富士通と当社との間で特許ライセンス契約を締結しました。佐賀県が仲介する初めての事例となりました」
(田中さん)

これによりアイティーインペルは、富士通の「状態検知プログラムおよび状態検知方法」という特許を利用、視覚的に行動を把握するシステムをつくりあげた。
「今月末に製品が完成、この夏から大学病院での臨床試験を行いその後販売します。
このシステムで看護師や介護士の負担が大幅に軽減されることが期待されます」
(田中さん)

センサーで患者の動機を察知予測して知らせる

「見守り安心くん」と名付けた新商品はスマートフォンと連動させ在宅介護でも利用できるようにする。
地方の中小企業が偶然の出会いから大企業とつながり、高齢社会に挑む製品作りに挑戦している。

「最初から製品を開発するだけの投資は中小企業にはできません。
大企業の特許を利用させてもらい、大企業ではコストが見合わないニッチ市場の商品開発ができる可能性を感じます」
田中さんはチャンス到来に目を輝かせている。

販売間近の『見守り安心くん」

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