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キーワードは「健康経営」



<ルネサンス>

「ちょっとジムに行ってくるよ、と気軽な気分で行かれるデイサービスにしたかったので『元気ジム』と名付けました」
スポーツクラブ「ルネサンス」が運営するリハビリ特化型デイサービス「元気ジム」の責任者、ヘルスケア事業本部の鈴木有加里部長はこう語る。

東京練馬区光が丘にある「元気ジム」は今年5月に開所したばかり。
午前と午後に分けて併せて80人ほどが通う。
理学療法士、介護福祉士などのスタッフがそろい、空気圧式トレーニングマシンなどの機器が並ぶ。

デイサービス「元氣ジム」

「四肢の衰えを感じてスポーツクラブに来る高齢者は増える一方ですが、成人病などの後遺症を改善したいという人も受け入れるデイサービス施設に需要は大きいと感じていました。
3年前病院に勤務していた医学療法士の方などと一緒にリハビリ特化型の『「元気ジム』をはじめ、現在首都圏郊外を中心に15か所を展開しています」
(鈴木さん)
デイサービスというと、お昼を食べて入浴、午後は趣味的な活動や軽い体操といったカリキュラムを想像しがちだが、ここでは食事や入浴はなく、歩くなど身体機能の改善を中心に個別リハビリプログラムを行う。
一日のカリキュラムは正味3時間ほどだ。

「元気ジム」の大きな特徴は、ルネサンスが独自に開発した「シナプソロジー」という脳活性化プログラムを取り入れていることだ。
「たとえば左右の手や足で違う動作をおこなうことで脳に刺激を与えます。
視覚や聴覚などの感覚器からの刺激で脳の認知機能向上を図ろうというものです」
(鈴木さん)
参加者たちが指導員の指示とデモンストレーションにより、楽しそうに体を動かしているのが印象的だった。
社内調査によると、既存の元気ジムでは利用者の大半に介護度の改善や身体能力の向上がみられるという。

指導にあわせて四肢を動かす

ルネサンスは全国に130あまりのスポーツクラブを経営しているが、これまでの概念とは違う福祉や健康全般にかかわろうとしている。
たとえば「出前のスポーツジム」という発想もある。

スポーツクラブに入会しても忙しいということを理由にすぐに退会してしまう人は少なくない。
「入会時も忙しかったはずなんですが、次第に優先順位が下がってしまうんでしょう。
それならば会社の仕事中に身体を動かしてもらえないか、と考えました」
高ア尚樹常務はこう話す。
ルネサンスは企業に健康測定を呼びかけ、健康アドバイスやトレーニングメニューつくりを行う。
そのうえで契約法人会員として従業員にスポーツジムに通ってもらうように促してゆく。
「従業員の健康管理に関心を払う経営者や健康保険組合を通して『健康経営』を提案しています。
経営者自らも勤務時間中に率先して健康測定に参加してもらいます」
(高アさん)

出張プログラムを取り入る企業が増えている

大企業の参加が多いが、健康経営への関心は中小企業でも高まっているという。
「全般に40代からメタボを意識して運動しなければという意識が高まり、50代ではかなり運動をしている人が増えています。
それに対して食事もおざなり、運動もしないし睡眠不足で20代の女性は体力低下、筋力低下が目立ちますね」と高アさんは分析する。
「日本でスポーツクラブに通う人は欧米の半分程度の10%くらい。
それ以外の人たちにどう健康管理を訴えるかは医療費増大の抑制を目指す国にとっても大きなテーマです。
企業に職域からの健康経営を訴えって行きたいと思います」
高アさんはこう強調する。

施設を建設し、会員募集の看板を掲げて入会者を待つという経営から一歩進めて、健康つくりの必要性を国や社会、企業に訴えてゆく。
新たな市場創造への攻めの経営が印象的だった。

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